買収検討の初期段階において両社のフィット感を公開情報等から検討し、その後の組織・人事デューデリジェンスに役立てます。フィットがない、と判断される場合には、M&Aの構想自体を見直す可能性も考えられます。
買収先選定段階、あるいはHRDD(組織・人事デューデリジェンス)開始前の段階で、買収先の組織風土などソフトな面に焦点を当てて、可能な範囲で効率的・効果的に調査を行い、買収後の統合(組織統合あるいは事業の統合運営)のフィット感を探ったり、統合に伴い予見される課題を洗い出したりするものです。
買収先・買い手の状況により、企業文化、経営者や社員の状況、人材マネジメントといったソフト面における両社のフィット感が買い手の経営層の関心事となります。また、買収先の成功要因がソフト面にあると考えられる場合は、その概要を買収検討初期段階で把握するニーズが生まれます。買収検討初期段階で両社のフィット感を考察しておくことで、将来の統合を見据えた場合の重要課題が想定できるため、より効果的かつ効率的なHRDDが可能になります。
主としてデスクトップサーチにより、公開されている情報を収集・分析し、統合フィット診断報告書として、あるいはHRDD報告書の一部としてご報告します。
典型的には、以下の6項目に沿って情報収集・分析を行います。項目は、ニーズに応じて調整します。但し、公開情報によるため、収集できる情報には限りがある場合があります。
M&Aの成功要因として、各種調査でよくトップに挙げられるのは、どの国でも企業文化の統合であるといってよい。であるならば、買収前に双方の企業文化を診断し、組織統合がある場合はもとより、組織統合がない場合でも、事業の統合運営の難度がどのくらいであるのか探っておくべきであろう。
ところが多くのディールでは、買い手の交渉ポジションがよほど強くない限り、買収先の企業文化を診断しようにも、思ったように情報が出てこない。また、情報が出てきた場合でも、検討自体に大きなコストがかかってしまうと、検討自体が難しい。このようなことから、組織・人事デューデリジェンス開始前に実施可能で、しかもコスト面でも使いやすい統合初期診断手法が求められている。
相手が非協力的な場合は、相手に負荷をかけない診断方法(Non-Invasive Diagnosis)を採用するのが原則である。エンジニアリングの世界に「非破壊検査」と呼ばれるものがあるが、そんなイメージかもしれない。具体的には公開情報と、売り手やターゲットが自発的に出してきた情報を活用する。集められる情報には偏りがあるが、しかしそれでも、分析すればPMIで起こりそうなことは一定程度予見できる。そして発見事項を、ディールの促進要因と阻害要因の両方から評価するのである。
M&Aにおけるシナジー創出を、人事・組織面から一貫してサポート |
組織・人事デューデリジェンス |
[ マーサーを知る ]
グローバルM&Aコンサルティング概要~M&Aチームの特徴と強み~ | |
マーサーのサービス領域 |
[ マーサーに学ぶ ]
M&Aライブラリ (記事一覧) | |
クロスボーダーM&A 基礎セミナー 中上級 1 中上級 2 | |
書籍のご案内 |
組織・人事 統合初期診断に関するお問い合わせ
マーサーのサービスに対するお問い合わせ、ご相談等、お気軽にご連絡ください。 |
お問い合わせ |
TEL: 03 6775 6527 |
クロスボーダーM&A セミナーのご案内
日本企業にとって、かねてから海外企業買収による成長は最も重要な経営テーマです。クロスボーダーM&Aがうまくできるかどうかによって、次第に各企業の行く末が左右されるようになってきています。 本セミナーは3部構成とし、M&Aの各段階で立ち戻るべき原理・原則の解説と、現場での実践のヒントの紹介に注力いたします。 |
|
クロスボーダーM&A [1] 基礎セミナー 組織・人事デューデリジェンスと経営者リテンション | セミナー日程・詳細情報 |
クロスボーダーM&A [2] 中上級セミナー 経営者に対するガバナンスの確立 | セミナー日程・詳細情報 |
クロスボーダーM&A [3] 中上級セミナー 組織統合のタイミングと手法 | セミナー日程・詳細情報 |
クロスボーダーM&A 【特別編】:買収先経営者のオンボーディング | セミナー日程・詳細情報 |
クロスボーダーM&A 【特別編】:事業・子会社売却における組織・人事上の論点 | セミナー日程・詳細情報 |
セミナー・ニュースレターのご案内
グローバルM&Aに関する最新のトピックスやマーサーの知見に触れることができるニュースレターを発行しています。是非ご登録ください。 |
ニュースレター登録 |