日本企業の海外展開が進む中、海外現法の従業員福利厚生コストは年々大きく上昇しています。
しかし、多くの日本企業では、福利厚生は現地HR担当者任せとしており、ガバナンス構築やコスト把握をしきれていないのが実情です。
一方、欧米企業Fortune200の企業の8割は、本社主導で、各種のコストコントロール策を実施しています。

「Cost of doing nothing」 ── 海外に数千名単位の従業員を擁する企業では、コスト・コントロール手法を導入した企業とそうでない企業とでは、毎年数億円単位で費用に差がつきます。

マーサー マーシュ ベネフィッツでは、効果的な従業員福利厚生枠組み構築のための各ソリューションを提供いたします。

1. 海外福利厚生保険の「見える」化

海外福利厚生保険の種目: Life、Accident、Disability、Medical、Dental、Vision、Pensionの一部
コスト負担: 会社全額負担、会社・従業員との分担負担、従業員全額負担
制度の保険化: 全部保険化、一部保険化、自家保有、従業員保険制度

海外現法ごとの福利厚生保険について必要な情報の収集サポート、正確な把握・分析を行うのが「見える」化です。
この作業を行うことで現状把握し、会社としておこなうべき次の一手を検討することが可能になります。

2. 今後3年~5年の保険コストプロジェクション

各国における医療保険コストの増加予測

Country 2013 General Inflation 2013 Medical Inftation Expected Change in Medical Premiums
Australia 1.0% 6-7% 5.5-6.5%
China 3.1% 5-7% 10-12%
Hong Kong 4.0% 4-5% 10%
India 9.3% 18% 16-22%
Indonesia 4.5% 12-13% 10-12%
Japan 0.3% 0% Not applicable
Malaysia 2.4% 10-15% 10%
Mauritius 5.7% 6-7% 5-10%
New Zealand 2.5% 8-9% 10%
Pakistan 8.5-9.5% 12-14% 15-17%
Philippines 3.9% 8-10% 10-15%
Singapore 4.9% 3-4% 4.8%
South Korea 3.0% 2% 7%
Sri Lanka 10.3% 10-18% 15-20%
Taiwan 1.3% 2-3% 4-6%
Thailand 1.9% 18-22% 15-20%
Vietnam 5.6% 20-25% 15-20%
Source: World Economic Outlook Database, Oct 2012, and Mercer's Inflation Summary

福利厚生保険の中で、とりわけアジア各国における医療保険のコスト増が大きくなっています。海外現法の人数を各国ごとにご提供いただくことで、将来的な保険コストのシミュレーションをご提供いたします。前述の「見える」化を行った上でコストプロジェクションをすることにより、より精密な予測が可能となります。

3.最適なコストコントロール策のご紹介

海外現法の福利厚生保険の総コストをコントロールする方法は大きく二つの方法があります。

方法1: 保険ガバナンスルール策定と、ルールに基づく各国での保険会社との条件交渉
海外の福利厚生保険マーケットの多くは、保険料が条件交渉によって決定する自由料率を適用しているため、国際保険ブローカーのネットワーク、専門性、交渉力を通じてコスト削減をすることが可能です。
マーサー マーシュ ベネフィッツは世界100か国の拠点、コンサルタント53,000人のネットワークを通じて、策定されたルールに基づき、企業に代わって保険会社と交渉を行います。

方法2: 国際プーリング制度の導入・活性化による国際配当金の拡大
国際プーリング制度(*)は、海外の保険会社が相互に提携してネットワークを作り、再保険制度等を利用して、国際配当金を企業にもたらす仕組みです。国際プーリングネットワークはそれぞれユニークな特徴を持っており、その比較を行った上で利用するネットワークを決定することが重要です。さらに、条件交渉を行うには専門的な知識が必要になります。

マーサー マーシュ ベネフィッツは、国際プーリング制度のスペシャリストにより、契約条件の交渉、プーリング決算報告書の分析、出再対象となる保険の定期的な見直し等のサービスをご提供します。

* 国際プーリング制度について


現地の保険契約への影響
プーリングへの出再による現地の保険料及び国内配当金に一切影響はありません。

 

4.海外現法の法令改正情報・マーケット水準のご提供
マーサーのプロダクト・ソリューションズを通じて、各国の法廷福利・法定外福利厚生制度をまとめたレポート(Worldwide Benefit & Employment Guidelines)を毎年発行しています。
福利厚生保険分野は、マーサー マーシュ ベネフィッツの各国コンサルタントが執筆し、各国での保険制度の普及率や保障水準についてわかるようになっています。

個別に海外拠点において、同業他社の保障水準を把握したい場合、各国においてマーサーが行っているベネフィットサーベイに参加いただくことで、サーベイ参加企業の情報をベンチマーク化してご提供いたします。
マーサーでは、 毎月、各国の福利厚生に関する法令改正情報をレポートしています。
 
5.海外現法の情報管理用ツール Mercer Gold+

マーサーでは、海外現法の人事情報(就業規則、年金制度、福利厚生制度)全般をMercer GOLD+というシステムで一元管理してご提供することが可能です。