A社(日系エンジニアリング業界)のジョブディスクリプション作成支援を担当したコンサルタントに概要をインタビューしました。
日系エンジニアリング業界であるA社様は、プラント建設プロジェクトが世界各国・地域で発生するため、都度プロジェクトの実施拠点に合わせ、様々な国で人材を国際人材市場から確保する必要がありました。
特にプロジェクトの中核となるポジションにおいては、採用後に期待する人材要件とのミスマッチが発生した場合の影響が大きいことから、役割について一定の共通認識の基で各国から人材を採用可能とすることを目的に、ジョブディスクリプションを整備することとされました。
作成したジョブディスクリプションを基に人材採用を行うとともに、将来的にはポジション毎に各国別の市場報酬水準検証も実施していく予定です。
プロジェクト内容に応じて個別・特殊なポジションが存在するA社様においては、細かい粒度でのジョブディスクリプションは個別プロジェクトにおいては有意義である一方、整備・維持に工数がかかるため、メンテナンス工数も考慮して必要に応じた粒度でジョブディスクリプションを作成する必要がありました。
グローバル標準として基準となるジョブディスクリプションを中核ポジションを対象にまずは作成することとし、個別プロジェクト毎の特殊なポジションについては、お客様自身で作成することにしました。
ジョブディスクリプションの作成対象とする中核ポジションと、個別のプロジェクト内容に応じてお客様内部で作成するポジションとの切り分け作業に苦労されていました。
マーサーが保有するグローバル標準のジョブライブラリーを参考としつつ、お客様とのディスカッションを通して作成対象のポジションを特定していきました。
マーサーがグローバル標準として保有するジョブカタログ(約26,000ジョブ)の中には、お客様の産業に特化した技術職のポジションも一定数標準ジョブとして備わっております。産業特化のポジションにおける標準的な定義が予め用意されている点を評価いただいたとうかがっています。
また、将来的には各国の報酬市場水準も検証をしていく予定であったため、国別の報酬サーベイデータが豊富な点も評価いただきました。
本プロジェクトで作成したジョブディスクリプションを、中核ポジションの採用時に利用されています。
また、今回プロジェクト内でジョブディスクリプションの作成を進めていくことで、お客様内部にて役割内容に沿ってポジションを定義するといった考え方そのものが定着してきたことにより、今回作成対象としなかったジョブにおいても、継続的に役割を整備していく予定とうかがっています。
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JD Suite
Mercer Standard JD-Competency Catalog
約26,000種類のジョブに対する標準的な職務記述・コンピテンシーをまとめたカタログ
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