A社(ハイテク業界ベンチャー)のジョブディスクリプション作成支援を担当したコンサルタントに概要をインタビューしました。
A社様は成長著しいデジタル系のベンチャー企業様です。数十名体制から数百名体制へ、事業拡大に伴って急速に組織拡大を図るなかで、これまでは目の届く範囲で個別に管理していた人材採用や評価、報酬管理を、仕組み化する必要性に迫られていました。
今後も続く事業成長を見込んで、数百名体制になっても運用に耐えうる人事制度構築を目指して、ポジションごとに期待する役割を明確にし、採用・目標設定や評価、将来的には報酬制度の整備を視野に入れていらっしゃいました。
A社様の場合、現行組織の規模はまだ小さく柔軟性も高いことから、将来の成長を見据えて標準的で拡張性の高い組織設計をトップダウンで進めるために、コンサルティングファームが保有するフレームワークを基盤に使って部門の役割定義やジョブディスクリプションを整備するアプローチをお考えでした。
基盤としては、マーサーのジョブディスクリプションのカタログであるJD-Suiteを採用いただき、テンプレートベースの標準化されたジョブディスクリプション作成に着手なさいました。マーサーコンサルタントのサポートを活用して、お客様の既存等級・職種とマーサーのジョブ体系との紐づけを行うことで、初めてお使いになるマーサーのフレームワークを効率的に活用いただけたのではないかと考えています。
ベンチャー企業ではありがちですが、複数の職種を兼務する従業員が多く、一言でジョブを定義できないポジションが多くありました。
作成にあたっては、複数職種のテンプレートを組み合わせる/ジョブディスクリプション上の職務は主要職種に限定して記載する等、お客様内でテンプレートを参考にしつつも、自社の期待する役割に沿うようカスタマイズして作成いただきました。(作業はA社様内で実施されました)
組織の将来像を踏まえて、標準的なJDを早急に求められていたA社様には、クイックに標準的なジョブディスクリプションが手に入る点を評価いただいたとうかがっています。特に、現行ではまだ存在しないが、将来に向けて定義しておきたい役割の期待値を作る場面においては、フレームワークに沿ったテンプレートは、経営層への説明が行いやすく役に立った、とのコメントを頂戴しました。
まずは、組織全体に対して、テンプレートベースのジョブディスクリプションをそろえた後、採用枠や事業成長に合わせて、まずは人材採用から、将来的には業績評価項目の設計、報酬水準のベンチマークへと取り組みを進めて行きたいとうかがっています。
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JD Suite
Mercer Standard JD-Competency Catalog
約26,000種類のジョブに対する標準的な職務記述・コンピテンシーをまとめたカタログ
JD Suite に関するさらに詳しい資料をお送りいたします。