世界各都市との生活環境差を把握する
世界各都市の「ハードシップ」を調査
ハードシップとは、世界の各都市における生活の困難さを意味する言葉です。海外派遣者の処遇を決める際、物価差を考慮する生計費指数に加えて、生活環境差を考慮するハードシップデータは必要不可欠です。
マーサーは、マーサーは、年に1度、世界各都市のハードシップを調査しています。政治環境、経済環境、社会文化環境、生活物資調達環境、自然環境、安全度、快適度、便利度など、およそ50の項目を独自の手法で評価し、「日本人世界生活環境レポート」としてご提供しています。ほかにも「国際人世界生活環境レポート」「都市別ハードシップ評価スコア」「LER(Location Evaluation Report/地域別評価レポート)」などを通じて世界各都市のハードシップを把握することが可能です。
海外で働く日本人へアンケート
マーサージャパンが調査し、データとしてご提供しているのが「日本人世界生活環境レポート」です。これは、世界各都市に居住する日系企業海外派遣者対象にしたアンケート調査の結果をまとめたもので、年に1度更新されます。
「日本人世界生活環境レポート」は、各都市で実際に働いている人たちの「意識」にフォーカスしています。例えば、日本食レストランの「数」はファクトですが、あるレストランの「料理の味」や「満足度」は主観的な意識です。ファクトと意識を組み合わせることで、より実情に合ったハードシップ度合を把握することが可能になります。仮に、日本食レストランの数が少なく、かつ料理の味もいま一つであるという場合、「食」に関するハードシップは高いと見なされる──。そのような考え方です。
海外派遣者処遇の公平性を保つために
どのようなハードシップ項目をより重視するかは、企業の方針によります。重要になるのはハードシップ項目やその評価方法を統一し、その評価結果違いによって手当水準を変動させることです。
ハードシップデータを毎年見直し、海外派遣者の生活環境をタイムリーに把握することで、実情に見合った処遇を実現することができます。そのような会社の姿勢は、海外で働く社員のモチベーション向上にもつながるでしょう。
会社によっては、戦略的に派遣者を増やしたい都市もあるはずです。また、これまでに派遣したことのない都市へ新たに社員を赴任させるケースもあるでしょう。いずれの場合でも、ハードシップ度合を正確に把握し、それに対する正当な処遇を提供することで、海外派遣をスムーズに行うことが可能なります。ぜひ、マーサーのハードシップデータをご活用ください。