任地データの正式な名称はORC International Compensation Tableです。任地データは、生計費インデックスおよび生計費インデックスによって算出される任地生計費その他、任地の住宅費ならびに関連する情報等により構成されています。
生計費インデックス
生計費インデックスは、「本国の水準を100として、本国通貨で見た本国と任地の相対的な物価差を表す指数」です。 この生計費インデックスを算出するために、本国と任地において、それぞれ定期的に約180のモノやサービス(Goods and Services)について物価調査を行っています。
任地データの構成
任地データの構成や見方につきましては、下記リンクよりサンプルデータをダウンロードして下さい。
・標準生計費データ(Standard Index)サンプル(PDF)
・MCP(MCP : Multiple Currency Purchases)データサンプル(PDF)
・STAA単身赴任時データサンプル(PDF)
任地データは、物価調査の実施方法や構成するカテゴリー・品目によっていくつかの種類があります。データの種類につきましては、下記の解説をご参照下さい。
データ提供国・都市
現在、170ヶ国、330を超える都市について定常的に任地データをご提供しています。 詳細は「任地データ提供都市一覧」(旧名称:ロケーション・マトリックス図)をご参照ください。
任地データの発行頻度
- 任地データは原則として年4回発行されます。その内訳は次のとおりです。
- 物価調査と最新の為替レートを反映したデータ (New Assignment Location Pricing Survey または Local Component Pricing Survey =Pテーブル)
定期発行: 5月発行(3月調査を反映)、11月発行(9月調査を反映)
- 最新の為替レートを反映したデータ (Quarterly Update =Qテーブル)
定期発行:Pテーブル発行を起点に3ヵ月ごと
※ 次に該当する臨時のデータ発行がある場合は、定期発行がそれに代わるか、定期発行の時期がずれることがあります
- 最新の為替レートを反映したデータ (Foreign Exchange Rate Fluctuation =Fテーブル)
臨時発行: 6%以上の為替変動が連続2週間、3%以上の為替変動が連続4週間続いた場合
- 発行実績のない本国/任地の組み合わせについては初期分析が必要なため、データの発行(通称New Issue)までに通常よりお時間がかかります。予めご了承ください。
- 戦争、政情不安等で物価調査が実施できない場合には、一時的にデータのご提供を停止させていただく場合があります。
任地データの種類
- Pricing Type(価格設定の種類)に基づく区分
- Expatriate
外国人であるがゆえに任地での購買活動が非効率(不経済)になることを想定した、本国と同等の購買力を補償するためのデータです。 同一品目において外国人として許容できる品質の物が複数ある中で、下位価格帯を除外した価格水準を算出しています。
- EPI (Efficient Purchaser Index)
外国人であっても任地で効率的(経済的)な購買活動ができることを想定した、本国と同等の購買力を補償するためのデータです。 本国の購買パターンを維持しながらも、外国人として許容できる品質の物が複数ある中で、下位価格帯も含めた価格水準を基準としています。
EPIデータのご提供可能な任地は、「任地データ提供都市一覧」(旧名称:ロケーション・マトリックス図)の「EPI対象」欄に※で表示されています(欄中の(※)と表示されている任地につきましてはご利用の際にご相談ください)
- インデックスの種類(Index Type)に基づく区分
- 標準生計費データ(Standard Index)
ICS生計費を構成する13カテゴリーの品目全てを対象として算出したデータです。
・サンプルデータダウンロード(PDF)
- 修正生計費データ(Modified Index)
カテゴリー(または品目)を除いて算出したデータの総称です。 会社がコーポレートサポートとして別途補償しているカテゴリー(品目)がある場合、このようなデータを用いることで二重支給(給与/サポート)を回避することができます。 控除の対象となる一般的なカテゴリーとしては、医療費、私的交通機関、公共交通機関などがあげられます。 また、あるカテゴリーの中の特定品目のみを除く(例:私的交通機関カテゴリーの中の自動車保険料のみを控除対象とする)ことも可能です。
- STAAデータ
ある一定の条件のもとに、二重生活に伴う追加コスト部分を都市別・本国年間給与別に分析/算出したもので、単身赴任の海外派遣者に対してご利用いただくことのできるデータです。
対象となる生計費項目には、家庭食・外食(より頻繁な外食利用を考慮し、本国ウエイトを修正)、タバコ・アルコール類、個人雑貨等、レクリエーション(耐久財を除く)、公共交通機関費用が含まれます。
・サンプルデータダウンロード(PDF)
- データのご提供形態に基づく区分
- Single Currency(Standard)データ
ICS生計費を構成する13カテゴリーの品目全てを、任地で調達することを前提としたデータです。
- MCP(MCP : Multiple Currency Purchases)データ
ICS生計費を構成する13カテゴリーの品目全てを、任地で調達することが難しい場合、これらの品目のうち一定割合を任地、本国あるいは第三国で調達することを前提としたデータです。
・サンプルデータダウンロード(PDF)
- 特別物価調査による任地データ
- 「任地データ提供都市一覧」(旧名称:ロケーション・マトリックス図)に記載されていない都市のデータを希望される場合、会員企業の依頼により特別物価調査を実施し、テーブルをご提供することが可能です。