新型コロナウイルスの世界的感染拡大は未だに収束の見通しが立っていません。この影響で、世界の数百万人が貧困に陥り、教育の機会も失われるなど、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の実現が大きく後退するのではないかとの危惧も一部にあります。
しかしその一方でこのコロナ禍は、我々が今まで先送りしてきた社会の課題を再認識させる機会にもなり、ESG経営を加速化させるという見方も多くなされています。
サプライチェーンの見直し、在宅勤務の導入と多様な働き方への対応、不確実性の高い事業環境下での日本的雇用制度の見直し、より多くのステークホルダーを意識した経営 ― コロナ禍により、こうした課題について、ある意味、強制的に変革が起きつつあり、ESGの視点が経営の中心に据えられることが益々求められています。
一方、個人にとっても、テレワークの導入など新しい働き方が急速に広まり、仕事に対する意識や価値観の変化、企業に依存した従来のキャリア形成に対する考え方の変化など、様々な変化が起こっています。
マーサー・マネジメント・フォーラム(MMF)は毎年、マーサージャパンがクライアントの経営トップ・人事部門リーダー・運用部門リーダーの方々をお招きし、その時々の大きなマクロ・トレンドやこれからの企業や社会のあり方について、マーサーとしての考え方を提示させていただいているものです。
本年のMMFのテーマであるESGについては、既に各方面において様々なシンポジウムや会議が開催されているところですが、私どもマーサーは、”Making a difference in people’s lives”(人々の人生に変革を起こす)をミッションに掲げており、企業、投資家のみならず個人という視点からもESGとは今後どういう意味を持ち、どういう取り組みが求められるのか? というマーサーならではの視点を本年のMMFではご提示したいと考えております。
そもそもESG経営とは何かという基本的な事項、とるべきスタンスや視点の確認とともに、先進企業でのESG経営の実践例、機関投資家から見たときの評価のポイント、さらには個人にとってのウェル・ビーイングなどを幅広くご紹介させていただく予定です。
コロナの状況下、オンラインでの開催となりますが、是非多くの皆様にご参加いただき、今後のESG経営の参考としていただけましたら深甚です。皆さまのご参加を心からお待ちしております。
草鹿 泰士
代表取締役社長CEO
北アジア地域(日本・韓国)代表
1日目 マーサーマネジメントフォーラム2021
2021年7月8日(木) 14:30 - 17:10
2日目 分科会
2021年7月9日(金)13:00 - 16:30
1日目、2日目ともに ’GlobalMeet' で開催します。
ご参加者の皆様には、別途アクセス方法などの詳細をお送りいたします。
企業の役員、人事リーダーの皆様、ファンドマネジャー・資本市場関係者の皆様
無料
各セッション 500名
1991年日本興業銀行に入行、東京及びニューヨークにてコーポレートファイナンス業務に従事。1998年から2000年には、興銀より通商産業省(当時)に出向。その後、BNPパリバ カーディフ損害保険 在日代表、EY税理士法人 チーフ・オペレーティング・オフィサー(COO)兼パートナーを歴任。2016年フィンテック・スタートアップであるロボット投信の設立に参画し、代表取締役会長に就任、同社の事業戦略・資金調達を統括。2020年9月マーサージャパン 代表取締役社長 CEOに就任。2021年3月より、北アジア地域(日本・韓国)の代表を兼務。
1991年慶應義塾大学経済学部卒、2002年ハーバード大学大学院ケネディスクール修士号。
15:10 - 15:55 | 【第一部】サステイナビリティビジネス戦略と進化する投資家の目
2005年5月マーサージャパン入社。2007年よりコンサルタント。確定給付年金及び確定拠出年金に関する助言業務に従事している。2019年10月から2020年1月までマーサーロンドンオフィスにて責任投資チームに勤務し、ESGコンサルティングについて学ぶ。マーサー入社以前は、外資系投資顧問会社勤務。
青山学院大学国際政治経済学部卒業(経済学学士)、筑波大学大学院ビジネス科学研究科修了(経営学修士)。PRI Academy Certificate, Harvard Business School Online, Sustainable Business Strategy Certificate
筑波大学大学院(2014年―2016年)では、ミュンヘン大学と6か月にわたるCSR協働プロジェクトに参加し、欧州企業及び日本企業におけるCSR活動につき調査を行い、企業と意見交換を行っている。
16:05 - 17:05 | 【第二部】ESGを通じた経営競争力・人材競争力の強化
パネルディスカッション
<パネリスト>
ユーグレナ 代表取締役社長 出雲 充様
他大手企業幹部・有識者1-2名登壇予定
<ファシリテーター>
マーサージャパン 山内博雄
1992年3月 東京大学経済学部卒業
1999年7月~2000年5月 シンガポール国立大学留学
2002年7月 日本政策投資銀行 シンガポール駐在員
2009年5月 世界銀行グループ国際金融公社(IFC)東アジア・太平洋局 Senior Investment Officer (インフラストラクチャ―担当)
2012年9月 DBJ Singapore Limited 副社長 兼 企業金融部長
2015年2月 国際統括部担当部長 兼 女性起業サポートセンター長
2017年6月 企業金融第5部担当部長 兼 国際統括部担当部長
2019年6月 企業金融部第5部担当部長
2020年6月 ストラクチャードファイナンス部長
2021年1月 ストラクチャードファイナンス部長 兼 経営企画部担当部長
2021年6月24日付 執行役員(GPIT担当)兼 経営企画部サステナビリティ経営室長 就任
マーサーのシニアプリンシパルで、グローバル・クライアント・マネジャーとして日系グローバル企業の海外拠点の人事・福利厚生制度のガバナンス体制構築並びに運営を主に支援。日本におけるマルチナショナルクライアントセグメントのHealth/Wealth領域のリーダーを兼任。現職以前はマーサーの年金コンサルティング部門の代表を務める。
年金コンサルティング部門では、日系グローバル企業に対する海外の年金制度のコンサルティング・サービスを創設し、欧米での年金バイアウトやクロスボーダーの年金デューデリジェンス、米国401kの被差別テストや制度統合、グローバルアクチュアリー等のサービスを立ち上げる。その他、国内でも制度設計や企業合併・買収等の支援、労使交渉支援等、幅広くプロジェクトを担当する。社外での講演や専門誌等への寄稿等も多数行う。
マーサー入社以前は、英国ワトソンワイアット(現ウィリスタワーズワトソン)で年金数理コンサルティングの業務に携わる。
ロンドン大学インペリアル・カレッジ大学院で数学の修士号を取得し、英国アクチュアリー会の正会員である。
早稲田大学・ソルボンヌ大学留学を経て、1988年、NHK入局。報道番組のディレクターとしてNHKスペシャルやクローズアップ現代を制作。2006年よりプロデューサー。NHK環境キャンペーンの責任者を務め、気候変動をテーマに数多くのドキュメンタリーを制作。2017年より現職。
NHKスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命”の衝撃」、BS1スペシャル「“脱プラスチック”への挑戦 持続可能な地球をめざして」「大水害・大火災」、Nスペ「10 Years After未来への分岐点」、BS1スペシャル「再エネ100%をめざせ!ビジネス界が挑む気候危機」、BS1スペシャル「ウイルスVS人類」、クローズアップ現代+「社会を動かす!女性たちのライフスタイルチェンジ」、BS1スペシャル「グリーンリカバリーをめざせ!ビジネス界が挑む脱炭素」、Nスペ・公共メディアキャンペーン「2030 未来への分岐点」、「渋沢栄一に学ぶSDGs“持続可能な経済“をめざして」などを担当。
日本環境ジャーナリストの会副会長。環境省中央環境審議会臨時委員。文部科学省環境エネルギー科学技術委員会専門委員。世界経済フォーラムGlobal Future Council on Japanメンバー。近著に「脱プラスチックへの挑戦 持続可能な地球と世界ビジネスの潮流」
(山と溪谷社)、共著に「ウイルスVS人類」(文春新書)
※1日目と2日目の両日をご覧になる場合も、それぞれのイベントにご登録ください。
<本フォーラムに関するお問合せ>
マーサーマネジメントフォーラム2021 事務局
e-mail: info.japan@mercer.com